洋上の達人たち2015-10-30(Fri)




10月18日 護衛艦あたごん艦上。

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航空部隊の視閲も終わり、次の訓練海域へ航行する艦隊。

艦の揺れが結構大きくなって、久しぶりの身体が浮く感覚がよみがえる。


いよいよ各部隊ご自慢のパフォーマンスが繰り広げられる。


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ポン ポン

前方から聞こえてくる砲声。 

護衛艦しまかぜの祝砲が鳴り響き、砲身から白い煙が噴き出す。

しまかぜ艦上ではきっと大音響でみんな耳を塞いでるんじゃ...あれ? お客さん乗ってる。
アトラクション的な感じで意外と楽しいのカモw





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最新鋭潜水艦による潜水、浮上パフォーマンス。

くじらの尾びれのような大きな潜航舵から海水がザザーッと流れ落ちる。



ババーンと、斜め45度くらいで水中から潜水艦が飛び出すのは映画の世界としても、

海中から巨大な鉄のかたまりが水しぶきを上げて現れるのは、とても神秘的な光景。 ドキドキした。



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活躍どころか、その存在自体が常にトップシークレットとされ、日本周辺のどこかの海で
常にひっそりと睨みをきかせているエリート部隊。

どこかにいるかも知れないということが、非常に強力な抑止力となって日本を守っているのだと思う。



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忍法☆水煙の術!

今回の乗り物ベスト2はコレ!

結構近くまで来たけど、でっかい扇風機が繰り出す風の音と水煙のインパクトがすごくて
兵器というより、アミューズメントを見ているような錯覚になってしまう。





遠くからお気に入りナンバーワンとなった乗り物がぐんぐん近づいてくる。



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すごい水しぶきを上げて、猛然と爆走してくる海の猟犬。






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船体の半分がエンジンなのではないだろうかと思うほどの爆走ぶり。

そしてそのエンジン出力がどれだけヤバいかを物語るように、高温の排気で
艦の後ろの空気がメラメラ揺れている。




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これに一度噛みつかれたら(発見されたら)、もう逃げ切ることは不可能。
逆に並のミサイルや大砲では、動きが素早すぎて沈めるのは困難ではと思ってしまう。

それだけ乗っている人間は爆速の中で相手を捕捉し、対応するということなのだけど。

ミサイル艇は海自の中ではクルーが少ないのと、チームとしての一体感が非常に高く
階級を超えて家族のように仲がいいとテレビ番組で見たことがある。

船が人を育てるということなのだろうか。 (船酔いがなければ)一度は経験してみたい職場。







つづいて航空部隊の登場

トップバッターはP3Cによる対潜爆弾。
よーく眼をこらして見ていると...あっ黒い粒が何個か落ちた!

次の瞬間

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遠くで上がる高い水柱。 数秒遅れで

カン! カン! カン!

足元の甲板から伝わってくる衝撃音。水中の潜水艦を叩くための爆弾なのだと理解する。








最新鋭の国産対潜哨戒機「P1」がゆっくりと頭上を通り過ぎたその時。



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ポッ ポッ

敵のミサイルをかく乱するためのフレアという装置。
花火のように、燃えながらゆっくりと海面へ落ちてゆく。






しばらくすると

「正確なフォーメーションを維持するためには 各機がそれぞれの位置を確認し細かいコントロールによる- (略) 」


艦内スピーカーから聞こえてくる解説の声が、急にノリノリなつやのあるものに変わった。


ああ、久しぶりに聞くこのアナウンス。


   航空自衛隊のサーカス集団 「ブルーインパルス」によるアクロバット飛行






でも、

遠いんですけど。ひじょーに。


メインゲストの目前でやるので仕方ない。
それでもかっこいいアナウンスと、時折ジェット音とともに飛来する編隊に、それだけでも観客のテンションは一気に上がる。






遠くの空で五つ大きな花びらが描かれている。。。






遠くの空に大きく白いハートマークが描かれている。。。







いいな~ でも観艦式だから空自はおまけだしね...

と思っていたら


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キューーーン

スターウォーズみたいな、かっこいいジェット音とともに
自分たちの目の前にもスモーク全開で飛来していくではないか。



 ああ  全部持っていかれたな (笑




その時自分は知らなかった。
ブルーインパルスをはるかに超えた、強烈なインパクトを持った存在が、最後の最後で現れるとは。




訓練パフォーマンスも一通り終了。




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日が傾き、帰路に就くあたごん。




艦内を見学させてもらっていると、面白いものを発見!


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「最高装気圧力105KG」

取っ手も付いてあるし...そうだ、主計科装備品の圧力炊飯器に違いない。


どれどれ、正式名称は

「水上発射管(魚雷)」

失礼しました。ごはんは発射できないのですね。







グレーの艦隊の横を猛スピードで通り過ぎる白い船。


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裏方として目立たないよう白いピカピカの船体をみんなの視界から潜めて
ずっと影から見守ってくれていたのだ。







ブリッジに上がると、当直員が無線で航路管制官に航路に入る報告をしているようだった。

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浦賀水道は夕方は東京湾外へ出る船ばかりのようで、北上するのは我らがあたごん艦隊しか見えない。







暮れゆく海。 

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この時間になると朝の肌寒さが戻ってくる。





夕暮れと海、自船の航跡。なんかとてもいい気分になり、無性にコーヒーが飲みたくなる。


おもむろにリュックからポットやコーヒー豆(粉末)を出し、ペーパーフィルターをセットし、

警備の乗組員の方から遠目に見られているのを感じつつ、ゆったりとお湯を注ぎドリップ。 そして



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味わった。


香ばしいコーヒーの湯気を鼻の穴を全開にして吸い込む。

たばだー たばだー

頭の中でネスカフェゴールドブレンドの曲と「違いの分かる男」という言葉が浮かぶ。

贅沢すぎる時間。






素敵な夕暮れ時の後部甲板は、皆それぞれ楽しい時間を過ごしているよう。

  コーヒーと景色を味わう人(自分)。 

  敬礼しながら記念写真を撮る人。 

  ケータイがつながったのでネット配信をする人。

  




そんな楽しい時間も終わり、あたごんはゆったりと横須賀に帰港。

岸壁に降りるまで、小一時間かかった。 

海という世界から陸上へ、安全に、確実に届けるには一人ひとりをしっかりチェックして、タラップから降ろすしかない。

最後に一人足りないとかなったら... やっぱり船乗りがお客さんを乗せるのは責任重大だな~

丸一日、海という異世界でしっかりエスコートしてくれていた乗組員の方々に不満を言う者はいない。


自分の番となり、タラップに足をかける。



 さようなら あたごん...



最後あたご乗組員の方々が一人ひとりに記念品を手渡しながら

  ありがとうございました

と笑顔で語りかけてくれた。




すっかり夜の帳が降りて、このあとに続く撤収作業が待っているのにも関わらず、疲れを感じさせない、清々しい別れの挨拶。



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これは空自の航空祭にはない感覚。



豪華客船とは違い、護衛艦という戦うための乗り物に一日乗せてもらい、

陸とは完全に隔離された場所で、乗客の安全を最優先で運行してくれていたんだなぁということを改めて思い返した。



そんな安全と危機管理のプロからの精一杯のサービス精神と、一日だけど運命共同体のような空気を肌で感じて、

 船っていいな

と思った。







静かに船体を岸壁に預ける艦船。

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あたごんを含め、各艦では全乗組員や陸上係員たちによる安全確認と撤収作業が、これから夜遅くまで続くのだろう



帰りの横須賀線に乗っても、昼間の興奮と楽しさから身体のテンションが全然冷めずにいた。



海自のみなさん 素敵な一日をありがとうございました。





10月18日 相模湾 横須賀港

Comments(2) | 未分類

Comment

観艦式乗艦してたんですね~、羨ましい。

私も見てましたよ、AISで、その一糸乱れぬ隊列を(笑)

私も個人的にはミサイル艇のヤンチャぶりが好きですね~。

海見ながら苦めの珈琲をすする…いいなぁ~。

2015-11-01 22:44 | URL | ガオガオ [ 編集]

ガオガオさん

おつかれさまです。
いろいろと縁あって乗らせてもらいました(。・ω・)ノ゙

AISで見てたんですか~ 確かにすごくきれいな隊列でしょうね。
管制官もレーダー画面で芸術的な隊列にうっとりしそうです

野外で飲む淹れたてコーヒーは最高ですよ~ぜひ今度ごちそうしますね ■Do( ̄ー ̄ )

2015-11-03 18:40 | URL | Jun [ 編集]

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